びびんこ大分:終活の一日、介護タクシーでの感動の出来事

本日、私は狭間町の病院から玖珠町の病院まで介護タクシーの添乗業務を行いました。ご依頼主さまは、玖珠町の方で、頭の病気のため現在は寝たきりの状態です。

ご夫婦の想い出と故郷への帰還

タクシーには奥様が同乗されており、ご主人さまは玖珠町への転院を目指しています。これまで病気の治療に励んでこられたご主人さまは、生まれ故郷である玖珠町でゆっくりと静養されることを決意されました。

奥様は、ご主人さまに声をかけていますが、返答はありません。しかし、瞬きや口を動かす動作がみられ、無呼吸も頻繁に起こっていました。タクシーの中で、奥様から入院経緯や病状に対する不安な心境、そしてご夫婦の思い出話を伺いました。

「私の言ってること、わかってるんやろか?」と奥様がご主人さまに尋ねると、丁寧に説明させていただきました。奥様が声をかけると、ご主人さまの表情に少し変化が見られ、奥様も嬉しそうにされていました。

メンタルの健康も大切に

玖珠町への到着後、かかりつけの病院で外来看護師さんたちが顔を出してくれました。「おかえりなさい」との声かけに、ご主人さまの目に力が湧いているように見えました。人間の気持ちが体調に影響を与えることを改めて感じました。

故郷に帰れたことや懐かしい顔ぶれに会えたことで、ご主人さまは安心されたことでしょう。帰り際、奥様にお疲れになっていないかと声をかけると、「お話しを聞いてくれて嬉しかったんですよ。気分転換になりました。狭間から玖珠までが、あっ!という間でした。ありがとうございます。私のほうこそ話してばかりで、ごめんなさいね」とのお言葉をいただき、私も安心しました。

最後に、息子さんにお父様の様子を報告し、声かけをしてほしいことを伝えました。息子さんは「もうわからないでしょ?」と半信半疑でしたが、再度声をかけていただけることをお願いしました。

今回の経験は、私にとって大変貴重な時間であり、感謝しております。メンタルの健康も大切にし、人々の心に寄り添うことを心がけたいと思いました。

ありがとうございました。

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